手術10日後 脇の傷跡

 豊胸手術の傷跡のことを考えてみます。
 ほとんどの場合、脇の下からバッグを入れるため、両方の脇に傷跡ができます。
 徐々に薄くはなっていきますが、完全に消えるということはないでしょう。
 体質や手術の巧拙・バッグの大きさにもよると思いますが、わたしの傷跡は結構目立つ状態です。
 一度治癒してから、傷跡修正の手術を受けることになると思います。


 実は、豊胸手術をした病院で、前に一度、別の手術の傷跡修正を受けたことがあります。この時お世話になったのが縁で、豊胸手術もこの病院で受けたのです。
 傷跡修正というのは、完全に定着してしまった部分の傷跡の皮膚を切り取って、もう一度細く縫い合わせることです。いわば「傷をもって傷を制す」わけで、傷跡修正しても傷跡がゼロになるわけではありません。
 ただ、一般の手術というのは、切開して「何か」をすることが主目的なわけで、例えば豊胸手術なら、ちゃんと豊胸バッグを挿入して、安全に手術を終わらせる、というのが一番大切です。形成外科の先生なら傷跡には神経を使ってくれますが、主なミッションをキチンと果たすためには、多少傷が大きくなってしまう場合もあるわけです。
 傷跡修正は、文字通り傷をキレイにすることが「目的」ですから、それだけを狙ってベストの治療ができます。
 なにせ傷跡修正を受けたくらいですから、傷跡を少しでも目立たなくすることについては、相当経験を積んでいます。
 とにかく、最初が肝心です。
 はじめのうちに傷跡が広がってしまうと、後から戻すことは至難の業です。
 一番良いのは、とにかく動かさないこと。動けば動くほど目立つ傷になります。
 そうは言っても、寝たきりで過ごすわけにもいきませんし、脇の下などは一番動く部分の一つですらあります。動かないことがストレスになってもバカバカしいですから、できる範囲で気をつければ良いと思います。
 また、傷跡が盛り上がって「肥厚性瘢痕」という状態にならないよう、気をつけたいです。ケロイド体質の人は特に注意が必要です(傷跡が少し盛り上がるだけなら「ケロイド」ではありません。「ケロイド」は、盛り上がりがなかなか止まらず、どんどん肉が膨れ上がるような状態です)。
 肥厚性瘢痕を防ぐために、かなり色々な方法を試しましたが、わたしの経験の中では、一番効果的なのがステロイド注射。ただし、あまり広い範囲には使えません。
 次に良いのは、「トリポロン」とか「エフシート」と呼ばれるシリコンテープです。
 「エフシート」は大きめのシリコンシートをベタッと貼るタイプで、火傷の跡などには良いと思いますが、手術跡には向いていません。「トリポロン」は切って使えます。こういう感じのものです。
トリポロン
 また、ジェルタイプの「ダーマコート」というのもあり、これも使っていました。
ダーマコート
 ジェルなので手軽に使えます。ただ、効果としてはトリポロンの方が上だと思います。わたしは、ダーマコートを塗った上にさらにトリポロンを貼ったりしていました(笑)。
 傷がちゃんと治ってからですが、早めにトリポロンを貼って抑えるようにしておくと、盛り上がりを抑制することができます。
 もちろん、劇的に傷跡が消えるわけではありません。また、赤みについては、自然にひくのを待つしかありません。
 逆に言えば、赤いうちはまだ治る余地のある傷跡ですから、色々試してみる価値はあります。濃い茶色になってしまった傷跡は、既に定着し「完成」してしまっているので、傷跡修正でもしなければ大きく改善することはできないと思います。
 今回の豊胸手術に関して言えば、もう少し治ってきたらトリポロンやダーマコートを使って極力傷跡が広がるのを抑え、それでもダメそうなら傷跡修正を受けようかと考えています。