少し肩幅が広い方で、気にしていた時期がありました。
肩幅を狭くする整形手術というのが存在します。
骨を切って狭くするもので、費用は100万ちょっとだったと思います。肩の骨を切るわけですから、結構な手術ですし、しばらくものを持ちあげることもできません。傷跡も残ります。さすがに手術してまで肩幅を狭くしようとは思いませんでした。
代わりというわけではありませんが、肩幅を狭くする整体というのに行ったことがあります。
正直半信半疑でしたし、実際整体で骨を短くできるわけがないのですが、骨自体を短くできなくても、肩幅を狭く見せることができる、とわかりました。
重要なのは姿勢です。
肩幅が広くて悩んでいる人は、大抵「いかり肩」です(絶対的な骨の長さが大きすぎる場合は別です)。
背中が丸くなり、肩が前の方に来ているので、実際以上に肩幅が広く見えるのです。
横から写真を撮ってもらうと、丸くなっているのがすぐわかります。肩幅以前にシルエットが美しくありません。
では胸を張って「良い姿勢」になれば肩幅が短く見えるのかというと、そう簡単ではありません。
確かに「良い姿勢」になれば肩幅も短くなり、横からのシルエットもスッとキレイになるのですが、姿勢の悪い人に「良い姿勢をして」と言うと、大抵腰を反らせてしまいます。
腰ではなく背中、肩甲骨の間をまっすぐにし、肩甲骨を背中側でグッと引き寄せれば肩幅が狭くなるのですが、そうではなく腰を反らせてしまうのです。
なぜなら、背中が固くて「良い姿勢」のポジションに持っていけないからです。
これでは肩幅が狭く見えないばかりか、腰を痛めてしまいます。
つまり、まず第一に背中を柔らかくしてあげる必要があるのです。
背中の柔軟性を高める、ということでは整体も有効ですし、自分でも改善できます。
腰ばかり反らせてしまうようなら、「背筋を伸ばして!」というのは一回おいて、「腰を使わず胸を突き出す」ことをイメージしてみましょう。肩の力を抜いて、首が長くなったような気持ちで胸を出すのです。ちょっと首が苦しい感じがしたら、むしろ正解です。姿勢の悪い人は、このポジションに慣れていないので、最初は首が詰まった感じがしてしまいます。力を抜くのに慣れてきたら、段々自然になり、首の見た目も長くなります。
これに慣れてきたら、肩甲骨と肩甲骨を寄せるように意識しましょう。
腕を短く使う感じです。肘をボディに寄せたまま、肘から先だけで手を使うイメージです。
グッと後ろ側で引き締めるには、広背筋という筋肉を使います。肩甲骨を後ろに引っ張っている筋肉ですが、綱引きの時に使う筋肉、というとわかりやすいでしょうか。脇を締めてグググッと引っ張ろうとした時、背中を下中央向きに引っ張っているような筋肉です。
この姿勢を習得するだけで、肩幅やシルエットはかなりキレイに見えます。
物理的な骨の長さは変わっていませんが、要は見た目の印象を改善できれば良いわけですから、十分意味があると思います。
背中の柔軟性は一朝一夕にはつきませんから、毎日ストレッチして、余裕があれば整体に通ってみるのも悪くないでしょう。